アーウィン・ショーー夏服を着た女たち
今日はいつになく寒く、雪が積もっています。昨日からの夏つながりもありますから、こんな日は第22冊目としてアーウィン・ショーの「夏服を着た女たち」を紹介します。
ショーの短編集です。『夏服を着た女たち』は本の中ほどに出てきます。女を眺める男とそれに嫉妬する女の物語です。鑑賞として女を眺めており、欲望としても欲しいと思っていることを正直に白状してしまいます。最後の一行で、どんな女に対してもそう思うんだ、ということがわかり、さぁーっと霧が晴れていくような感触を覚えます。
『原則の問題』なぐられたタクシー運転手が侮辱と対決する話です。原則が時間に屈するあたり、主人公が情けないと自らを思いつつ、パーティに向かうあたり、名作です。