3回以上読んだ文庫本を紹介

3回以上読んで本棚に残した(売らなかった)上に、自炊して電子書籍化し、さらにもう1度電子データで読んだ文庫本を紹介します。

渡辺淳一ーシネマティク恋愛論

第133冊目は、渡辺淳一の「シネマティク恋愛論」を紹介します。

渡辺淳一といえば、「失楽園」や「鈍感力」が有名なんでしょうか。恋愛もの(禁じられた恋、不倫の恋)に定評のある作家です。その作家が書いた恋愛映画の解説集です。

映画のあらすじとワンシーンを切り取った写真、そして、映画における男女の恋がどのようなものかが詳細に解説・分析してあります。
各映画についている表題がいいですよ。例えば、

愛の嵐・・・「肉体に刻みこまれた愛の深さ」
愛と哀しみの果て・・・「夫としてより恋人に向いた男」
ローマの休日・・・「夢であるが故に軽く爽やかな恋」
風と共に去りぬ・・・「ボタンのかけ違いで終わった恋」
情事・・・「愛の不毛の行きつく果て」
昼顔・・・「女性のなかに潜む娼婦願望」

のようにです。他にも有名な映画ばかり紹介されているので、自分が既にみた作品の解説を読むと楽しめます。そして、この本を読んだから、もう一度あの作品をじっくりみてみようと思ったりします。

この本、ちょっと人を選びますが、贈り物にもいいと思います。