3回以上読んだ文庫本を紹介

3回以上読んで本棚に残した(売らなかった)上に、自炊して電子書籍化し、さらにもう1度電子データで読んだ文庫本を紹介します。

福永令三ークレヨン王国月のたまごシリーズ後編

今回は、クレヨン王国月のたまごシリーズの読み方 前編に引き続いて、後編をご紹介します。

ものすごく例外的で申し訳ないのですが、私はこの読み方はおすすめしません。その理由ですが・・・

まず作者は月のたまごの続編を書くにあたって、次のようなことを決めていたそうです。

1.まゆみと三郎の帰国
2.ヌラリン中佐の生還
3.ストンストンの結婚
4.アラエッサの結婚

どうですか? 人間界に行ったまゆみと三郎がクレヨン王国に戻ってくる1はよいとして、2,3,4は趣味が分かれるところでしょう。

カメレオン首相がヌラリン中佐を結果的に殺してしまったことをいくら悔いているとはいえ、生きているに頑張ってするとは無理がありすぎです。

そして、3と4の結婚。それは大団円ではありましょうが、結婚の必然性は私はないと思います。

私は何年振りかに心待ちにして、この月のたまごシリーズの発刊と同時に買い足していきました。そして、読んでがっかりしたのです。これは想い出補正が強すぎるせいだと思い、改めて読み直しましたが、その度にがっかりしました。そして、8巻までだったら、きれいな思い出として月のたまごシリーズをとっておけたのに、何で自分はこれを読んでしまったのだろうと悔やむようになりました。そして、本が本棚に並んでいるのを見るのも嫌になって(ちょうどその本棚がいっぱいになったこともあって)4冊とも売ってしまいました。

なので、これから読まれる方は(好奇心旺盛だと思いますので)、どうかがっかりするかもしれないことを覚悟してどうぞ、としか言えません。

四土神は、起承転結の起として書かれたそうです。アラエッサとストンストンは結婚してもよい男になるように試練を与えたとか・・・

続く、道草物語と幾山河を越えて、ですが、作者はストンストンを結婚させるために道草物語を、アラエッサを結婚させるために幾山河を書いたそうです。

そして、月のたまご、ついに完結編です。
まゆみと三郎の間には子どもが生まれています。まゆみ、三郎、ストンストン、アラエッサから1文字ずつとった名前がついていて、ずいぶん変な名前だったので、それも私はショックでした。他にもショックなシーンがいくつかあったような気がしますが、記憶を消してしまったのでわかりません。

私の中のクレヨン王国月のたまごはPART8で終わっています。残り4巻を読まれる方の幸福を祈ります。



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