サキーザ・ベスト・オブ・サキ II
第80冊目もサキの短編集「ザ・ベスト・オブ・サキ II」を紹介します。
ちょっと皮肉な「夢みる人」、「つく値打のあるウソは上手につけ」という信念を持つクローヴィスが活躍する話の数々などが収録されています。
「休日の仕事」は記憶喪失の人に振り回される話ですが、オチはあっさりしています。
「太らせた牡牛」もあっさりしたオチですが、最後に和解をかねて何か贈り物をするのがサキの典型的なオチではないかと思います。
Iの「スレドニ・ヴァシュター」と比較して読みたいのが「納戸部屋」です。雰囲気はよく似ていますね。
IIはIに比べて有名な短編の収録は多くありませんが、短い話でオチがそうだったのかーと青くなる話が印象に残りました。例えば、「闇に撃った一発」。
Iと同様、IIも少しずつ読んで楽しむのがよさそうです。