3回以上読んだ文庫本を紹介

3回以上読んで本棚に残した(売らなかった)上に、自炊して電子書籍化し、さらにもう1度電子データで読んだ文庫本を紹介します。

ベアトリ・ベックーガラスびんの中のお話

第68冊目は、なんとも風変りな童話集、ベアトリ・ベックの「ガラスびんの中のお話」を紹介します。

この童話集、なんとも変わっています。まず、ハッピーエンドになりません。いえ、ハッピーエンドと読めなくもないお話もあるのですが・・・

読み返してみて、共通点を見つけました。最初の三篇は、いずれもこの世のものとは思われないくらい美しいお姫様が主人公なのです。でも、なぜかお姫様はそれぞれ別の理由によって、不幸なのです。それをなんとかしようとするお話です。

妖精が出てくる話が面白いです。やり手の商人にしようと思ったらできなくなる話や、名付け親になろうとする妖精をいろんな人が断るけれど、断らなかった人に福が来た話とか。

そして、もう一つの共通点。三人兄弟は絶対女には近づかないと誓います。一方、三人姉妹は絶対結婚なんてしないと誓います。自分の力だけで子どもを産むといいはり・・・

短いのも中くらいのもいろんなお話が入った童話集です。