馳星周ー不夜城
この本は映画を見てから買った本の一つです。
文庫本の表紙を見るとわかるように、映画で主人公「健一」を演じるのは金城武です。映画は本を読んでいない人にはわかりにくいかもしれないという前評判でしたが、結構面白かったです。だから、本も読んでみようと思って買いました。
映画を見たせいもあって、私は主人公「健一」に肩入れしながら読んでいったので読みやすかったです。はじめてこの本を読んだ人は、あとがきの人が書くように、誰も好きになれない登場人物のオンパレードに困るのかもしれません。
ネタバレ
以下からネタバレします。
結末は似たもの同士がひかれあう悲劇ですね。で、似たものどうしだから、裏切りは裏切りではなく生きていく上での当然の選択であり、恨んだり恨まれたりしない。でもうたれたら、痛みは感じる。寒いんです。
そして、周りの人からはその裏切り行為は、お互いに信頼しあっているからだということがみえない。二人は異人になる。理解できないものがそこにいる。だから、「うぇっ」と思うわけです。
そして、この小説はなんと続きがあるのですね。第二部、第三部と、おそらく作者が読者に求められて?編集に求められて?書いていくんですね。その紹介は、またこんど。