3回以上読んだ文庫本を紹介

3回以上読んで本棚に残した(売らなかった)上に、自炊して電子書籍化し、さらにもう1度電子データで読んだ文庫本を紹介します。

藤野千夜ールート225

第32冊目は、スキャンしている途中で読み返したくなった本、藤野千夜の「ルート225」を紹介します。

主人公は中学生の女の子、エリ子。ダイゴという弟がいます。ふとしたことから家に帰れなくなり、道に迷ってしまいます。迷った末にやっと家に戻ってきたと思ったら、そこはどこか違和感のある世界。




ネタバレ



どうもパラレルワールドに迷い込んでしまったらしいのです。
いつ迷い込んだんだろう、どうしてパパとママがいないんだろう、帰れる方法ってないのかな・・・
ついに主人公は意を決して、友達(前の世界では友達だったと思う)の1人に相談するのですが・・・

現在の世界の危うさ、もろさを描く「ルート225」。
戻ろうと思っても戻れない日常が現れたとき、人はどうするのでしょうか。

別の世界は元の世界とちょっと違うだけ、ちょっとの違いのせいで余計に怖いしあがりになっていると思います。できたら夢であって欲しいけど、全然覚めない悪夢。そんな世界。