3回以上読んだ文庫本を紹介

3回以上読んで本棚に残した(売らなかった)上に、自炊して電子書籍化し、さらにもう1度電子データで読んだ文庫本を紹介します。

福永令三ークレヨン王国黒の銀行

第125冊目は、作者がアイデアを一気に書き上げたという作品「クレヨン王国黒の銀行」を紹介します。

長らく紹介してきたクレヨン王国シリーズ本、私が紹介するのはこの本で最後になります。この本の後もシリーズは続いていて結構な数が出ています。が、読み返してみて、やっぱり紹介するほどは思い入れがないな、と思ったからです。

では、元気よくいきましょう! 度胸、愛きょう、すっとんきょう、おお!

「黒の銀行」ですが、タイトルの黒の銀行が面白いですね。お金ではなくて、黒を預けたり引き出したりする銀行なのです。例えば、あなたの髪が真っ黒ならば、切って銀行に預けられるのです。単位はブラック。

今回の物語の主人公は初期作品の小学生とは違って中学1年生の美穂です。美穂はおじいちゃん家を訪ねるために1人旅してきて、駅からおじいちゃん家に銀行員の彰子ちゃんに車で送ってもらう途中、事件に巻き込まれます。

なので、サスペンス、事件巻き込まれ型の「およめさん」や「まほうの夏」と似たところがあります。主人公はクレヨン王国と接点を持ちますが直接クレヨン王国には行きません。事件をなんとかするためにクレヨン王国由来の力をつかう、というストーリーです。

「度胸、愛きょう、すっとんきょう、おお!」は主人公美穂と彰子の掛け声なのですが、ユーモアたっぷりで笑える話になっています。気軽に読めて、オチもちゃんとあって結構おすすめな一冊です。作者がノリにのって書いただけのことはありますね。



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