町田康ー夫婦茶碗
中編小説になるのかな?この本には、表題の「夫婦茶碗」と「人間の屑」の2編が入っています。
一言でいうとダメ人間の話です。金もなし、職もなし、世間的にはダメ人間の烙印を押されるであろう主人公が、金のないのに気づき「あばばば」とどうしようか考える話です。「夫婦茶碗」は夫婦の会話のやりとりが面白いです。にっちもさっちもいかなくなっている状況の中、敬語で答える妻。不思議なやりとりを要求する夫。
なんだか読んでいると日本語なんですけど、日本語のような気がしません。辞書からランダムに引っ張ってきた単語を並べて文章をつくって、景気よく独白体でつなげていったら、こんな感じかなーと思います。不思議な文章をフルスピードで読みたいときにおすすめです。