ファインマンーご冗談でしょう、ファインマンさん(上)
第83冊目は、ファインマンの面白エッセイ「ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)」を紹介します。このシリーズとても面白いのでおすすめです。
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)
posted at 2012.5.22
さて、上下巻に分かれているこの本ですが、上巻では、子ども時代の面白エピソードを中心に、催眠術にかかるプリンストン時代、コーネルからキャルテク時代の途中までが載っています。
子ども時代の発明は多岐にわたりますが、私が印象に残っているのはいんげん豆の切り方改良です。何と刃を上に向けるというやり方で指を切ってしまって痛そう・・・でしたが、何でも改善しようと試行錯誤するファインマンの姿勢がよくわかるエピソードだと思います。
中盤のアマチュア・サイエンティストのところで、アリの後を追いかけていろいろ実験を繰り返すエピソードも面白いです。ちゃんと実生活にも役立ったというオチを読んで笑って欲しいです。
そして、有名な金庫破りの話。金庫の構造に興味を持ち、ダイヤルを合わせる練習をしていたファインマン。この練習量も半端ない。そして、偶然人に見せた最初のときに金庫があっさり空いてしまい、評判になってしまいます。さあ、困った。ますます練習に磨きをかけるファインマン。ふふふ・・・おかしいです。金庫破りの達人の秘密はソーシャルエンジニアリング。いつの時代もこれなのかなー?