3回以上読んだ文庫本を紹介

3回以上読んで本棚に残した(売らなかった)上に、自炊して電子書籍化し、さらにもう1度電子データで読んだ文庫本を紹介します。

馳星周ー鎮魂歌 不夜城II

第78冊目は、馳星周の「鎮魂歌 不夜城II」を紹介します。不夜城IIとサブタイトルが示すように、この本は「不夜城」の続編となっています。

相変わらずノワールです。いろんな種類の暴力やだまし合いが繰り広げられます。「不夜城」で主人公だった健一はなかなか出てきません。今回の小説の語り部は元警察官の滝沢という人物です。元警察ということで、ある殺人事件の実行犯を探せと組織から命じられて、物語は進展していきます。

裏にどうやって健一が絡んでいるのか、「不夜城」の後、健一はどうやって暮らしていたのかを推測しながら読んでいきました。

そして、表向きのあらすじ、誰が誰のために殺し屋を雇って実行しているのかもミステリーとして読んでいきました。

ネタバレ







健一は最後まで出て来ないのではないかと思っていましたが、違いました。真相に近づいた滝沢が迫る場面でついに出てきます。

そして、健一はついに復讐を達成するのですが・・・
なんだかむなしいですね。
この小説が始まる前も終わった後も健一は同じ黒い夢を見るのです。小蓮の夢を・・・

さて、この本にはさらに続編となる不夜城の第3弾があるのです。その名も「長恨歌」。うーん。
私は第3弾となる不夜城完結編を読んでいません。なぜかというと健一に肩入れして読んでいるので、その健一が死んでしまう小説を読みたくないからです。