中島義道ー日本人を半分降りる
第33冊目は、評論なのかエッセイなのか、はたまた抗議文書というのか、分類に迷う変わった本、中島義道の「日本人を<半分>降りる」を紹介します。
私は耳オンチです。耳がどうもよくないせいか、この本で作者が言っている騒音公害を自然と無視するようになってしまいました。
車が発する「左へ曲がります、左へ曲がります」。電車のホームでよく聞くアナウンス「白線の内側までお下がりください」「エスカレーターはあぶないですから・・・」。
この作者、筋金入りです!どれくらい気合いが入っているかというと、毎日幼稚園や駅に抗議に行くくらいです。「うるさいからやめてください」って。だけど、相手はへらへら笑ってやめないそうです。
仕方なく、作者は日本人を半分だけ降りることにして、なるべく人ごみにはいかず、ヘッドホンなどで自衛して過ごす毎日だそうです。
この本の騒音公害、とてもイメージしやすいと思いますので、マイノリティを考える上で一度読んでみるといいと思います。