筒井康隆ー七瀬ふたたび
第20冊目は、再び幸田文からちょっと離れて、筒井康隆の「七瀬ふたたび」を紹介します。
この作品は、七瀬三部作の真ん中にあたります。三部作ですが、単品でも十分楽しめるお話なので心配ありません。
人の心を読めるテレパシー能力のある主人公が旅をしつつ、仲間を増やしながら、悪の組織(敵意を持って攻撃してくる)と対決する物語です。
七瀬という主人公の女性の考え方が面白いです。例えば、自分がどれくらい美人かを客観的に判断するのに、どういう美人コンテストでも3位以内に入るくらいの美人、と評価しています。
誰でも10人集めて、自分がどれくらいの順位に入るか考えてみたら面白くありませんか?
物語は、アクションあり、恋愛あり、でいろんな要素を盛り込みつつ、急展開していきます。途中で出会う仲間も大体は主人公と超能力の種類が違っていて、相乗効果を発揮しつつ敵と戦うのが設定の妙ですね。