3回以上読んだ文庫本を紹介

3回以上読んで本棚に残した(売らなかった)上に、自炊して電子書籍化し、さらにもう1度電子データで読んだ文庫本を紹介します。

ファインマンー困りますファインマンさん

第9冊目ですが、先日はリチャード・ファインマンの命日だったそうですね。なので、命日にちなんで、ファインマンの「困りますファインマンさん」を紹介します。

この岩波現代文庫ファインマンシリーズ、レイトンが書いたものも含めると4冊あります。なかでも一番面白いエピソードがのっていると思うのがこの「困りますファインマンさん」なのです。

冒頭の「ひとがどう思おうとかまわない!」では、ファインマンが妻のアーリーンにやり込められる様子が面白おかしくつづられています。
いくつかエピソードはありますが、私はクリスマスカードのエピソードが好きです。とてもくだけた友達に贈るような文面をつくったアーリーン。案の定、こんなの偉い人たちには贈れないよーというファインマン。そこでアーリーンが取り出したカードはとてもしゃっちょこばったもので、形式にはのっとっているものの、ファインマンのキャラクターからして書きそうにもない文面だったのです。ファインマンは仕方なくそのカードを贈るのですが、ことあるごとにあの文面は何だね、と聞かれる始末。その度にいいわけをするという微笑ましいことになるのです。
もともと「ひとがどう思おうとかまわない!」はファインマンのスローガン。だからそれをひとから言われると、ひっこまざるをえないというわけです。面白いですね。