ファインマンー困りますファインマンさん
第9冊目ですが、先日はリチャード・ファインマンの命日だったそうですね。なので、命日にちなんで、ファインマンの「困りますファインマンさん」を紹介します。
困ります、ファインマンさん (岩波現代文庫)
posted at 2012.2.16
この岩波現代文庫のファインマンシリーズ、レイトンが書いたものも含めると4冊あります。なかでも一番面白いエピソードがのっていると思うのがこの「困りますファインマンさん」なのです。
冒頭の「ひとがどう思おうとかまわない!」では、ファインマンが妻のアーリーンにやり込められる様子が面白おかしくつづられています。
いくつかエピソードはありますが、私はクリスマスカードのエピソードが好きです。とてもくだけた友達に贈るような文面をつくったアーリーン。案の定、こんなの偉い人たちには贈れないよーというファインマン。そこでアーリーンが取り出したカードはとてもしゃっちょこばったもので、形式にはのっとっているものの、ファインマンのキャラクターからして書きそうにもない文面だったのです。ファインマンは仕方なくそのカードを贈るのですが、ことあるごとにあの文面は何だね、と聞かれる始末。その度にいいわけをするという微笑ましいことになるのです。
もともと「ひとがどう思おうとかまわない!」はファインマンのスローガン。だからそれをひとから言われると、ひっこまざるをえないというわけです。面白いですね。